黒に関する取り留めのない話
墨の黒さがすきです
色付けの道具の中では油彩絵の具が好みだった(油彩に馴染みがある、他の画材にまだまだ疎い…ということが大きくあるかもですが)色をつける物の中で、「黒」という色だけで言えば、ダントツで墨が好きかもしれないと最近思うことがあった。薄くぺらっとした使い心地(言葉が適してない気がしてる、が、そういう感覚)軽いのに重く漆黒で深い。一度で全てがスッと溶けるように色づく感覚が気持ち良い。
鳥類の中で鴉がとても好きなのですが、墨の黒は鴉の黒に似ている感じがする。今惹きつけられてます。墨色。
最近会った鴉たちの話
①たまに行く池(川や海を模していてミニチュア海ミニチュア川とひとり呼んでる)で、ぼーっとしていたら一羽のカラスが嘴に黄色の何かを咥えて私がいる池の対岸に着陸。おもむろにそれを池で洗い、食べ。また洗っては食べしていた。
可愛いなぁと暫くみていたら、飛んで行ってしまったので(食べ終わったんだなぁー)とまたぼんやりしてた。5分位経っただろうか…さっき飛び去った方向からカラスが一羽飛んできて池の対岸に着陸。寸分狂わずさっきカラスが居たところに。池の中からおもむろに黄色の何かを取り出して洗っては食べし始めた。あ!さっきのカラスだ!帰って来たんだ、またやってる!
カラスも食糧取っておいて戻って来て食べたりするんだなぁと思った(池の中に置いとくの斬新ですね)
特別な瞬間を見た気がする。可愛くて新鮮で心を掴まれましたというお話。
空白の五分間、カラスは何をしに行って来たのだろう。(トイレ休憩、外食中誰かから電話かかって来て離席したパターン、とか人間に重ねてみたりした)
② 別の日。
最寄の川に幾つかお気に入りスポットがある。その中でも少し離れてるお気に入りスポットに久しぶりに行ってみた。
そこはこんもり小さな森?林?草むら?的な箇所がある。そこを抜け広い砂利的ないわゆる川だなという感じの石空間があり、そこには大体カラスが点々といてその奥に川が流れてる。住宅街がすぐそこなのに木や草むらによって家々からは隠れて見えない場所で、別世界のようで私にとっては何だか落ち着くところ。(対岸の建物は丸見えですが)
前に石遊びした川っぺりでおやつ食べて黄昏ようと目指す。川っぺり付近は以前来た頃は草が生えてなかったが腰より高く鬱蒼と生えていた(間に細〜い通り道が出来てたのでざくざく通る)
草の遮りがとけピンポイントで目指していた場所がみえたら。何やら黒い物。
猫?と思ったらなんとカラスが草の上に座っていた。周囲の草がちょっとだけ加工されて巣っぽくなってる?いやなってない?なってる…?という感じの真ん中に鎮座していた。カラスがコチラを見ていて私もカラスを暫く見ていた。
何となく敵意がない感じがしてもっと近寄ってみたら何か…キョトンとしている様な…いつも見るカラスより間の抜けたような空気感を醸し出していた。(ように感じた) 第一に卵温めてるのかもとすぐに立ち去ろうとしたけどそれにしては威嚇とかしないんだなぁ…と疑問を感じた。
随分と無抵抗な感じに、抵抗出来ない?=もしや怪我してる?とも思ったけど、巣?にちゃんと?いるし表情は元気そう?かなぁ…(もうよくわからなくなってる)
無垢な表情で目をぱちぱちさせてこちらを見ているといった感じだったので人間は戸惑った。(頭の中ハテナだらけだった、というか今思えばお互いにハテナだらけだったのかもしれない)
人間の勝手かもしれないが怪我ではないと少しばかり確認したくて+ノーガードな空気が気になり過ぎて、手を伸ばせば触れられそうな位更に近くに寄ったらほんのちょっとだけぴょんぴょんと跳ねて移動した(それでも手を伸ばしたら普通に触れちゃうよ?という程度の抵抗さ)ので怪我ではなさそうかなととりあえずほっとした。暫く眺めていたら、空に向かって一度だけ「カァ」と鳴いた。
でも何だろう、ソフトなお声…ボリュームも猫のご飯ちょうだい位の大きさで心の中で可愛いなと思ってしまった。兎に角終始謎の時を過ごした。謎だらけのとてもとても可愛いカラスだった。その謎さに後ろ髪引かれながらも帰宅
家に帰宅してから調べてみたら(カラスの巣の事思いの外検索してもあまり詳しく出てこなかったけど)
あれは子供だった説が浮上。
カラスの子供の体の成長は早いらしい。以下抜粋させていただいた文章↓
☆本当に生まれてすぐの期間でない限りは、カラスのヒナ鳥であると気づくことが難しいです。
カラスの子供(赤ちゃん)を見たことないという方も多いと思います。
理由としては、雛(ひな)である期間の短さにあります。
カラスの卵は、二週間ほどで孵化(ふか)します。
繁殖期は春先で、それが成長するに従いしっかりとしたものに変わります。
その期間は、一か月ほどで羽が生えそろい大人と同じ姿に成長します。
そうしてようやく巣の外に出てくるようになるのです。
☆子供は長く「カァカァ」と鳴けず、細切れか不格好な「カッカァッ」と声を発します。
https://idobata1.com/archives/992
(こちらのサイトを参考にさせていただきました)
あの無垢な表情、あの妙に貫禄を感じなかった声は小鴉だったからなのでは?と。謎が解けたようにひとりハッとした。
(もしそうなら親鳥帰って来なくて助かったな)
唐突に心を掴まれた貴重な出会いだった
カラスの生態に詳しくないので真実かはわかりませんが、かわいいあの子が無事空を飛んでると良いなと思う今日です。
以上、まとまらない日常の話
fin.